ここ最近は風景印や小型印の整理に追われて、万年筆がお休み中だったりします。これじゃいかん!と手書き遊びしてみました。
PILOT万年筆のペン先たち
PILOT万年筆の特徴は?と聞かれても、様々なペン先があります。金の配合率・ペン先の大きさ・形と様々。
私が持っているPILOT万年筆のペン先たちで書き比べしてみました。
18k M(中字)Caplessのペン先
PILOT万年筆で18kのペン先を持っているのは残念ながらCaplessのみなんです。中字よりも細いペン先しか持っていません。(B太字は私にとっては太すぎて用途に限りがあるからです。)
普通のペン先と形が違うので金の配合率が重視されるよりも、形重視になります。それでも私が14kよりも18kを好んで買うのは、このペン先出会いがあったからだと思います。
Caplessは好き嫌いがはっきりします。私は大好きです。軸の形態よりもこのペン先にゾッコン惚れこんでいます。Caplessの書き心地は外れなしにヌラヌラと紙の上でペン先が走り、何しかストレスフリー。何だか字がうまくなった感じがします。
こちらの18kM中字は国産の他2社さんより、ぽってり太めに感じます。PILOT万年筆の印象として、書き始めの入りがぽってり丸く入る感じがします。セーラー万年筆は鋭く入り、これぞ日本語の漢字を書くのに向いているな~としみじみ感じます。プラチナ万年筆はPILOT万年筆とセーラー万年筆の間といった印象。
この「ぽってり入る」という表現って・・・セーラー万年筆が筆なら、PILOT万年筆はサインペンで書いている・・・といったかんじでしょうか?ペン先が細くなるとそのぽってり感は薄らぎます。中字となると、はっきり差を感じるような気がします。
インクヌラヌラで紙の上を走りますので、インクの消耗も早いような気がします。PILOT万年筆のコンバーターが少量しか入らないため、私は使い済みのカートリッジに注射器でインクを入れて使っています。そこだけがCaplessのストレス要因でしょうか。
18k FM(中細字)Caplessのペン先
Capless大好き人間の次の悩みは、ペン先がFとMしかありませんでしたが、最近ちょこちょことFMが出てくるようになりました。PILOT万年筆はFではちょっと細いけど、Mではちょっと太すぎるんだよな・・・という悩みがありました。それを解決してくれたのがFM。書き味がMほどヌラヌラしませんが、細すぎず太すぎずの感覚がオールマイティに使えて、使用頻度が上がります。
18k F(細字)Caplessのペン先
CaplessのF細字は私の中で史上最強と言っていいほどのペン先です。PILOT万年筆特有のぽってり感はありません。鋭くなります、急に。しかし、紙にインクが乗る張り付き感がピカイチ。14kのペン先だとインクはヌラヌラ出ていますが、紙に乗らず浮いているような感覚。こちらのペン先はぺったりと張り付いて、書いている時の気持ちよさが違います。
18k EF(極細字)Caplessのペン先
極細までくると18kと14kの違いは素人の私にはわかりません。こちらは限定で出た時「持っていないペン先」という動機で買ったので、試筆して「これだ!」と書き味に惚れこんで買ったものではありません。余計に愛着がないのかもしれません。書き心地としてはそんなに気に入って・・・ない・・・のが正直なところです。私自身極細の書き心地が好きじゃないせいだと思います。
極細で他2社さんと比べると、セーラー万年筆の極細が一番漢字が書きやすい気がします。中字で書いた「ぽってりした感覚」がここに来て、出てきました。鋭いのですが、文字の入りがどうしても単調になってしまうような。
手帳に細かい字をびっしり丸こい字で書きたい!という方にはお勧めです。達筆派はもの足りないかも。
しかし、PILOT万年筆のすごいところは個体差で泣いたことが少ないので、この細さでちゃんと書けるところが素晴らしい。(細字で苦労したことがあったな~)(セーラー万年筆は個体差が激しいので、極細はペンクリ開催店でしかよー買いません)
14k M(中字)5号のペン先
ここからは14kのペン先です。まずはM中字です。18kのCaplessとの比較でしかありませんが、やはり硬い。PILOT万年筆の特徴らしいのですがしならないというのもあるかもしれません。私はこの硬さが好きな方です。以前、プラチナ万年筆の細軟というペン先を買いました。これがふにょふにょしていて全く合わなかったのです。
メモにも書いていますが、私の書き癖で書き始めをしっかり書き出しません。文字をきれいに書こうとすると、書き始めと書き終わりをしっかり書く必要があります。それができないので字がうまく書けないとわかっているのですが、癖ですね。このペン先はそこが直結します。甘々な字になってしまいます。
でも、中字ブームがやってくるとひっぱり出してきて、ノートにだーーーーと書きなぐるのに適しています。汚い字でも量と速さを求める時はこのペン先です。
ちなみにペン先の大きさは5号。私が持っているペン先は3号と5号しか持っていません。一度30号ペンを見せてもらいましたが、ペン先よりも軸の太さに慄きました・・・
14k FM(中細字)5号のペン先
14kのFM中細字も持っています。ほぼ日weeksとの相性が抜群。細すぎず太すぎず。ほぼ日weeksに書く時はCaplessの中細字よりこちらの14kで書くのが好きです。ほぼ日の紙はトモエリバーのせいか、柔らかく書くより硬めのペン先の方が書きやすい気がします。
この細さでもしっかり濃淡が出て万年筆のいいところが出ます。
14k F(細字)5号のペン先
わがままっ子のようなF細字。正直言うと巷のゲルインク細字ペンの方がなんぼか書きやすかったです。硬いし、ペン先も珍しく外れが来てインクが擦れるし。ペンクリニックで治してもらっても何年もかけて、やっと・・・といったところです。
コストと書きやすさを求めるなら、カクノで十分かも・・・
ここまでしてやっといいペンになってくれたのは、本来の万年筆の醍醐味かもしれません。ここまでやってきて「他も育ててみたい・・・」と思っているところ。狙っている商品はこちら。
PILOT万年筆いいとこ
私のPILOT万年筆ベスト3
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