一生使える1本を求めて
それなら金ペンだな!
ある日突然にして、万年筆ブームが再々到来したのは2016年1月。
当時トラベラーズノートで何でもかんでも管理したいとはりきっておりました。
それの相棒として、1本で満足できる万年筆が欲しくなったのです。
その何年か前に再到来した万年筆ブームはサファリで終わりました。
ネットでどんな万年筆がいいかリサーチをしましたが、お財布と相談するとどうも予算は1万円~1.5万円。
文具に1万円となると手が震えました・・・当時は。
今は全身が震えるようなことをしていますが・・・
どうしてこんな高額になるのか?ペン先が金でできている!と知りました。
そらそら宝飾品だな・・・と。これは現物を見て試筆してみて気に入るものが欲しい~と。
どこに売ってるんだ???
田舎者は何でもデパート(百貨店)に行きます。困ったらデパート。
1番高級そうなデパートに行きましたよ!敷居、たっかーーーー!
お呼びじゃない!!!という店員さんの顔、今でも忘れられません。
おどおど感が半端なく出ていたのだと思いますが、田舎者でもわかる一番下っぱの人に対応され、何だかな~と思いました。
ネットで知識は詰め込んで挑んだものの、下っ端さんは私以上に知識がなかった・・・
第一希望はPlatinum#3776センチュリー
ネットで見て予算と評判でPlatinumのセンチュリーがいいのでは?と目星を付けて行きました。
在りましたよ、ロジウムのシャルトルブルーが欲しかったんです。
この当時はゴールドがちょっと・・・と思ってたので。
プラチナ万年筆 PLATINUM 万年筆 #3776 センチュリー ロジウム シャルトルブルー PNB-15000CR-51 【 プレゼント ギフト 】【ペンハウス】 (15000) 価格:12,375円 |
試筆させてもらいました。
うん???なんだか、太さというかキャップのネジ溝が指にあたって、しっくりこない・・・
見た目は断然、PILOT LEGANCEがいい!
急にテンションが下がって、どうしよ・・・となってしまいました。
これで帰ると完全に冷やかしで来たのだと思われる・・・引くに引けない雰囲気。
店員さんも「あんた買う気なんでしょ?これはどう?あれはどう?」とどんどん出してくる・・・
他の店員さんは「ホントに買う気あるの???」の視線が・・・
こうなるとこちらも戦闘態勢!!!気に入るのが出てくるまでやってやる!
で、ちらちら見ていたPILOT LEGANCEを試筆させてもらいました。
一番いいかも!軸は絶対ブルーと決めているから、そこは譲らない。
ただ、ペン先がMしかないと言われて、トラベラーズノートに細かい字でみっちり書きたいと思ってた私も譲らない。
下っ端店員は先輩店員にペン先を他の軸と変えていいか、確認しに行きました。
あの先輩店員が上から下まで舐め回すように私を見たのは忘れません。
これであかん!って言われたら、二度と来るかえ!っていう顔をして睨み返してやりました。
何とかOKを取り付けたらしく、やっとLEGANCEブルーFを持ち帰ることになりました。
予算オーバーの2万円・・・
これがLEGANCEとの出会い。
一生に1本の万年筆のはずが・・・
感動が薄い・・・
戦に勝った思いで持ち帰ったLEGANCE。ブルーブラックのカートリッジを刺して書きだしました。
サファリとどう書き味が違うんだろ~と楽しみで楽しみで。
というのは、試筆の時はどう扱っていいかわからないので、よそ行きの字しか書けず。
そら、鉄ペンほどがりがりしないし、こんなもんか~と感動50%で持ち帰ってきてしまいました。
だけど、さほど家でも感動薄。しかもインクが途切れたり・・・はあ・・・2万円カンバーーーック!!!
この経験で私の万年筆探求の旅がはじまってしまったのです・・・
これ以上の万年筆があるはず!
感動薄の万年筆と格闘の日々。
あれこれインクを変えても現状は悪化の道をたどるばかり。
で、前回ご紹介したCaplessと出会ってしまうわけです。
そのあともあれこれ・・・恐ろしい万年筆沼にずぼずぼとハマっていってしまいました。
LEGANCEを救う出来事が!
ペンクリニックたるものを知る
ネットで書きづらい万年筆をどうしたら書きやすくなるのか?と調べまくって、無料のペンクリニックたるものがあることを知りました。
それとともに私の一生は何生あるのだろうか?と、何本もの万年筆に囲まれる生活にどっぷり漬かりました。
田舎者の私は街へ繰り出しました。
PILOTの土田氏のペンクリニックに。とても優しく「スリットが狭いからインクの出が悪いのですね・・・」
と説明いただき、無事調整をしていただけました。
それ以降、インクが途切れることなく、思うように扱えるようになりました。
もっと早くに持ち込むべきだったと反省。
育つのを待つ!と思ってましたが、書きづらい万年筆を無理に書き続けていると育つどころの話じゃなくなるらしいです。
毎日使う
それからというもの、毎日LEGANCEを使うことになりました。
リスティ1に書いているライフログ。ちょうどその頃、ライフログが定着してきました。
一般的な生活記録を毎日つけてます。起きる時間や食事の時間・内容などなど、
持っている万年筆で1番登場回数が多いと思います。
あれから丸4年使い続け、入れているインクはPILOT色彩雫月夜1本です。
パイロット 万年筆インキ iroshizuku 色彩雫 50ml 月夜 INK-50-TY 価格:1,485円 |
今となれば細字の中で1番かもしれません。
あんなに手に入れたときは返してやろうか!!!と思うほど、納得いかない1本だったのに。
これこそが育った万年筆というものなのでしょうか?
LEGANCE廃盤に!
お別れは突然に・・・
LEGANCEが廃盤になるとネットで知りました・・・
ある意味思い出深いLEGANCE。これ1本でもう出会えないのかと思うとなんだか寂しい。
ブルーにこだわってたのに、レッドも可愛かったよな・・・と。
ふと、PILOT製品に強い店頭に電話で在庫を確認してみた。
「今ならあります。しかも、20%オフですよ」なんと!とお迎えすることになりました。
妹のようにお迎えしました。字幅はMです。
この子も治療が必要
喜んでお迎えしたのですが、これまたインクが途切れる。
この子もペンクリニックで診ていただくこととなりました。
PILOT製品はスリット狭めが多いとか・・・
いい教材です
この2本には色々と勉強させていただきました。万年筆熱の起爆剤になり、あらゆる万年筆に手を出させ
何だかんだと問題があったにも関わらず、もう1本をお迎えしたという、なんとも不思議な万年筆でした。
今でもご機嫌よく使ってます。
廃盤となってるのでなかなか新しい子には出会うことはないと思いますが
どこかでまた違う色を見つけてしまうと、目を奪われそうです。
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